艸居

展覧会 exhibitions

「赤のある形」松永 泰樹 展

2015年7月17日(金)〜7月26日(日)

作家在廊予定日:18日、19日
 現代美術ギャラリー艸居はこの度、陶芸家松永泰樹による企画展「赤のある形」を開催いたします。
 松永泰樹は多治見市市之倉に工房を構え、陶人形作家である鴨頭みどりと共に活動をしている作家です。水彩絵具を落としたようなおぼろげな色合いや、さらさらとした上質な手触り、見事な均衡を保った独特なフォルムなど、松永の作る陶芸作品には一目でそれとわかる確立された世界感があると言えます。まず心惹かれるのは重力や物理的概念に逆らうようなその得体のしれない形かもしれません。しかし一旦手に取り、じっくりと眺めれば、作品の魅力はそれだけに留まらないことに驚かされます。ミリ単位で丁寧に仕上げられた細部と、そのひとつひとつの線の美しさは、精密機械で作られたかのように迷いがなく、凛とした静けさすら帯びています。
 今展の作品制作の動機となったのは長い年月を経て淘汰された生物の姿にあります。植物の種や実の形、鳥の嘴の形など、永い時間をかけて変化し進化した生物の形態には魅力ある造形が溢れていると松永は言います。今展では、それらの形を借り、赤の顔料の「色化粧」を施したオブジェ、花器、器など全40点程をご紹介いたします。陶器という素材を使って表現される生命の軌跡。松永の世界観を堪能できる展示となっておりますので、ぜひこの機会にご高覧賜りますようお願い申し上げます。 

展示風景

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