艸居

展覧会 exhibitions

Jennifer Lee 「信楽・ロンドン:旅の軌跡と蓄積」

2015年10月16日(金)~11月8日(日)

オープニングレセプション: 10月16日(金)18:00 ~19:30
作家在廊予定日:10/16, 25, 11/1
この度、現代美術 艸居ではジェニファー•リーの初個展「信楽・ロンドン:旅の軌跡と蓄積」を開催致します。 この展覧会は関西での初個展となります。2014年に益子陶芸美術館で展示された作品2点に加え、新作16点を展示致します。陶板2点と湯呑み7点は、2014年、2015年と二度にわたり滋賀県立陶芸の森にアーティスト・イン・レジデンスの招聘作家として滞在した時に制作されたもので、陶板はジェニファーが制作してきた作品の中で初めての試みとして制作したものです。 陶芸の森での滞在制作の後、ロンドンのスタジオに戻り、新たに制作した作品4点とドローイング3点を展示致します。
 ジェニファーの作品を観る上で重要になってくるのが、彼女が訪れた場所や沢山のファウンドオブジェクトです。柏の葉やチューリップの押し花などそこにはジェニファーが出会った人との会話や思い出がポエティックなストーリーとして秘められています。信楽に滞在中は京都の骨董市に足を運び、古びた家具などに魅了されました。今回は彼女の訪れた、益子、信楽、そして帰国後彼女のロンドンのスタジオで制作された作品に焦点をあて、その軌跡を辿ります。
 ジェニファーはスコットランドの北東部で育ち、フィヨルドの湾、丘陵地 、急流の川など自然の豊かさを肌で感じる環境で過ごしました。そのため旅をした時はプリミテイブで大自然や人類の歴史が蓄積された場所に魅かれます。旅しそこで得た印象や感情を時間をかけて昇華し蓄積し自分の芸術の糧にして行く、豊かな感性をもっています。
 旅するごとに作風が少しずつ変わりますが、手捻りで作り上げて行く美しいフォルムと色土を使って練りこんでゆく加彩が醸し出す、流れるような土の形がジェニファーの見どころかと思います。円錐形の縁をつけることにより、内側と外側から覗かせる景色に変化がつき、見る角度によって様々な表情を見せる作品は、見るものをジェニファーの世界観へと導きます。今回信楽で初めて制作した陶板は両面から見られる様に空間に直立して展示しています。用途性のある作品が調和し合い、均衡を保ってジェニファー独特の空間に息吹を吹き込みます。それは静かにゆっくりと時を重ねて行く大自然のいとなみのようです。オープニングには作家も在廊しておりますので、この機会に是非ジェニファーの旅の軌跡を一緒に辿って頂けますと幸いです。 

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